スポーツは、人生をより豊かにし、充実したものとするとともに、人間の身体的・精神的な欲求にこたえる世界共通の人類の文化の一つである。心身の両面に影響を与える文化としての  スポーツは、明るく豊かで活力に満ちた社会の形成や個々人の心身の健全な発達に必要不可欠なものであり、人々が生涯にわたってスポーツに親しむことは、極めて大きな意義を有している。
 すなわち、スポーツは、体を動かすという人間の本源的な欲求にこたえるとともに、爽快感、達成感、他者との連帯感等の精神的充足や楽しさ、喜びをもたらし、さらには、体力の向上や、精神的なストレスの発散、生活習慣病の予防など、心身の両面にわたる健康の保持増進に資するものである。特に、高齢化の急激な進展や、生活が便利になること等による体を動かす機会の減少が予想される21世紀の社会において、生涯にわたりスポーツに親しむことができる豊かな「スポーツライフ」を送ることは大きな意義がある。
 また、スポーツは、人間の可能性の極限を追求する営みという意義を有しており、競技スポーツに打ち込む競技者のひたむきな姿は、国民のスポーツへの関心を高め、国民に夢や感動を与えるなど、活力ある健全な社会の形成にも貢献するものである。
 更に、スポーツは、社会的に次のような意義も有し、その振興を一層促進していくための基盤の整備・充実を図ることは、従前にも増して国や地方公共団体の重要な責務の一つとなっている。
 
  •  スポーツは、心身の健全な発達を促すだけではなく、それを通じて、青少年は自己責任、克己心やフェアプレーの精神を身につけることができる。また、仲間や指導者との交流を通じて、青少年のコミュニケーション能力を育成し、豊かな心と他人に対する思いやりをはぐくむ。さらに、様々な要因による子どもたちの精神的なストレスの解消にもなり、多様な価値観を認めあう機会を与えるなど、青少年の健全育成に資する。
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  •  スポーツを通じて住民が交流を深めていくことは、住民相互の新たな連携を促進するとともに、一つの目標に向い共に努力し達成感を味わうことや、住民が地域に誇りと愛着を感じることにより、地域の一体感や活力を醸成し、人間関係の希薄化などの問題を抱えている地域社会の再生にもつながるなど、地域における連帯感の醸成に資する。
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  •  スポーツを振興することは、スポーツ産業の広がりとそれに伴う雇用創出等の経済的効果を生み、我が国の経済の発展に寄与するとともに、国民の心身両面にわたる健康の保持増進に大きく貢献し、医療費の節減の効果等が期待されるなど、国民経済に寄与する。
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  •  スポーツは世界共通の文化の一つであり、言語や生活習慣の違いを超え、同一のルールの下で互いに競うことにより、世界の人々との相互の理解や認識を一層深めることができるなど、国際的な友好と親善に資する。
 このように多様な意義を有する文化としてのスポーツは、現代社会に生きるすべての人々にとって欠くことのできないものとなっており、国民一人一人が自らスポーツを行うことにより心身ともに健康で活力ある生活を形成するよう努めることが期待される。
 なお、人間とスポーツとのかかわりについては、スポーツを自ら行うことのほかに、スポーツをみて楽しむことやスポーツを支援することがある。スポーツをみて楽しむことは、スポーツの振興の面だけでなく、国民生活の質的向上やゆとりある生活の観点からも有意義である。また、スポーツの支援は、ボランティアとしてスポーツの振興に積極的にかかわりながら、自己開発、自己実現を図ることができる。
 人々は、このような多様なかかわりを通じて、生涯にわたる豊かなスポーツライフを実現していくものであり、スポーツへの多様なかかわりについても、その意義を踏まえ、促進を図っていくことが重要である。