Jリーグ、そして日本サッカーの発展は、「個」の育成、人間的な成長なくしては考えられません。
選手としてのレベルアップはもちろん、人間としての成長に配慮することも、Jリーグの重視する取り組みの一つです。プロフェッショナルであるJリーグの選手に対する、社会貢献活動などを通じた人間教育。選手の育成、日本サッカーのレベルアップにかかわる、指導者や審判員の養成。選手の引退後の新たなキャリア支援など、その活動は多岐にわたっています。
さらに、Jリーグ・アカデミーによる子どもたちの心身両面にわたる育成や、クラブの下部組織における選手一貫指導など、JリーグとJクラブの育成活動は、地域社会の中で確実に実を結び、日本サッカーの強化、普及につながっています。
プロ選手の教育/活動
〈新人研修〉
Jリーグは毎年、以下の目的を掲げて、新人選手(初めてプロ契約を締結した選手)に対する研修プログラムを実施しています。
〈社会貢献活動〉
Jリーグでは、2003年度から選手による社会貢献活動を義務化しています(Jリーグ規約第21条および第88条)。養護施設の子どもたちの公式試合への招待、子どもや親子を対象にしたサッカー教室への参加、学校への訪問授業、福祉施設や病院の慰問、地域の行事への参加、地域の美化(清掃)活動、チャリティー活動、募金活動、行政機関によるキャンペーン活動への協力など、それぞれの地域でさまざまな活動が行なわれています。
〈Jリーグキャリアサポートセンター〉
Jリーグは2002年、Jリーグキャリアサポートセンター(CSC)を設置し、Jリーグ選手協会(JPFA)と手を組んで選手の将来をバックアップできる体制を構築しています。
その活動は、現役選手のキャリアデザイン支援と、選手の引退後の進路(セカンドキャリア)支援の2本柱となっています。
【主な活動】
- JリーグOB、他競技OB、経営者による「キャリア交流会」の実施
- 就学支援制度を設け、パソコンのスキル習得、語学学習をはじめ、免許取得、大学通学などをサポート
- 各クラブと提携し選手教育を実施
- インターンシップ(職場体験)の実施
- キャリアサポートマガジン「Off the Pitch」の発行
- 就職・就学先の開拓と拡大
- 進路相談とその後のサポート
- 合同トライアウト開催(シーズン終了後)
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指導者の養成
〈S級サッカーコーチライセンス〉
〈育成指導者講習会〉
Jリーグは、Jクラブのトップチームの監督に、(財)日本サッカー協会(JFA)が認定するD〜S級までの指導者ライセンスのうち、最上位の「S級」を保持していることを義務づけ、JFAとともに「公認S級コーチ養成講習会」を開催しています。
また、育成年代の指導者の水準および地位向上のため、外国人指導者の優れた指導哲学や理論を学ぶ機会として、「コーチングワークショップ」を開催するなど、Jクラブ育成・下部組織指導者を対象とした各種研修会を実施しています。
[ 2008年度:
第1回 /
第2回 ]
[ 2007年度:
第1回/
第2回 ]
審判員の養成
〈審判員の資格、養成〉
Jリーグの公式試合の主審および副審は、JFAの認定する1級審判員の資格を必要としています。
JリーグとJFAは、年間を通じて定期的に研修会、フィットネストレーニングなどを開催し、判定基準の統一や主審と副審との協力体制の強化を図っています。
また、JFAは、十分な審判経験があり、高い技術を継続的に発揮できる者と、プロフェッショナルレフェリー契約をしています。
〈Jリーグ担当審判員〉
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2009年度のJリーグ担当審判員:主審36人/副審66人 ]
選手育成
Jクラブは、プロとして通用する選手を一人でも多く輩出するために1種(トップ・サテライトチーム)だけではなく、2種(ユースチーム)、3種(ジュニアユースチーム)、4種(ジュニアチームやスクール、クリニック)の下部組織を持つことが義務づけられています。
2001年には、「選手育成プロジェクト」を立ち上げ、次のミッションを掲げて、年代別の選手育成、学校や行政・地域との関係づくり、施設の確保と整備、指導者の養成・確保などの取り組みを始めました。
- 日本サッカーの強化のために、世界と戦えるサッカー選手を育てる
- 青少年の健全な育成のために、一社会人として自立できる人間を育てる
- 地域スポーツ振興のために、スポーツの楽しさを伝えられる人間を育てる
2002年には、Jリーグ・アカデミー(次項)のプロジェクトがスタートし、2008年には全33クラブで、組織的な育成・普及環境の充実を図る活動が行われています。
Jリーグ・アカデミー
Jリーグ・アカデミーは、スポーツと人間教育を通じて、幅広く子どもたちの健全な発育を促すことを目的とした「日本型育成システムの確立」を目指す組織的なプロジェクトです。
そして青年期までつながる一貫指導により、日本をより健康で生きがいのある社会にしたい。
その活動の重点として、下記の5項目が掲げられています。
〈活動の重点項目〉
- 一貫指導体制の充実
5歳〜21歳までの一貫指導、育成年代の指導者の充実、トレーニング環境の改善・充実メディカル体制の充実
- 地域とのネットワークづくり
サッカー協会、地域の指導者、学校、保護者との関係づくり
- 子どもたちの人間性や社会性を育む環境づくり
スポーツを通じた現在のコミュニティづくり
- 育成に関する調査・研究
トレーニングプログラムの研究
- 育成情報のデータベース化
活動によって蓄積されたデータの有効活用を検討
〈Jリーグ・アカデミーと育成センター〉
Jリーグ・アカデミーの活動拠点は、Jクラブに設置された「育成センター」です。2002年には7つのモデル・クラブでスタートした育成センターは、2008年には33クラブに広がりました。
それぞれの育成センターには年代別の「登録チーム」があり*、将来のJリーグプレーヤーの輩出を目指した一貫指導が行われています。また、子どもたちを育てることは地域全体の責任という考えのもと、各育成センターはホームタウン地域と密接な連携を保つとともに、地域内にある地元クラブとの連携にも努めています。
育成センターを統括する「Jリーグ・アカデミー」では、各育成センターへの支援や調整、育成に関する調査・研究、育成情報のデータベース化などを行っています。
*小学生年代については「登録チーム」を持たないクラブもあります。
〈幼児期からの指導を重視〉
Jリーグ・アカデミーでは、幼児期(5歳ごろ)の指導を重視しています。この時期にスポーツを通じて体を動かすことの楽しさを経験し、あわせて集団でのルールの大切さを教えていくことが非常に大事だと考えているからです。その一環として、育成センターでの幼児受け入れや、地域の保育園・幼稚園への巡回スポーツ教室などを実施しています。
また、幼児期の情緒的・身体的成長特性などをきちんと踏まえた指導ができるよう、定期的な研修会、海外視察、情報交換などを含む、指導者の養成にも努めています。
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育成年代のリーグ構想
〈U-14、U-13リーグの実施〉
Jリーグでは、各年代の選手に対して定期的なゲームの環境を整備することで、タレントを埋もれさせず、次のカテゴリーへ送り出す選手のレベルアップを計るべく、2007年からJリーグの公式試合として、「JリーグU-13」を、2008年から「JリーグU-14」を開催しています。
サッカーを楽しみ、将来はJリーグの選手、そして世界を目指す夢を持つ子ども達に、定期的にゲーム環境を提供することは、Jリーグの重要な使命の一つです。
今後も年代別のリーグ戦を拡大していく予定です。
【Jリーグ U-14リーグ、U-13リーグ(2008年度実績)】
全国を5つの地域に分け、各地域ごとにグループをつくり、4月から3月までの約1年間でリーグ戦を実施。
2008年度は、地域クラブ、中学校も含め、U-14が55チーム、U-13は112チームが参加しました。
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2008Jリーグ U-14 活動レポート ]
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2008Jリーグ U-13 活動レポート ]
〈U-12フェスティバルの開催〉
Jリーグは、Jリーグ加盟クラブ所属の12歳以下の選手を対象として、ゲームの機会や、自然体験プログラムなどを提供するイベント「JリーグU-12フェスティバル」を実施しています。
本イベントは、「ゲーム」のみならずASE(社会体験)プログラムや自然体験プログラムなどの活動もおこない、様々なコミュニケーションを図りながら、豊かな人間性を育むことを目的としています。
2008年は、宮城県、群馬県、長野県、静岡県、岐阜県、愛媛県の6会場で開催され、全48チームが参加しました。
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[2008Jリーグ U-12フェスティバル 活動レポート]
飛騨古川/
中伊豆/
愛媛/
仙台/
木島平/
群馬
Jヴィレッジ
福島県双葉郡楢葉町にあるアジアで初のナショナルトレーニングセンター「Jヴィレッジ」。太平洋を望む49万平方メートルの広大な敷地に、5,000人収容のスタジアムをはじめ、天然芝ピッチが10面・トラック付き人工芝ピッチ1面・フットサル専用人工芝ピッチ2面・雨天練習場などのほか、コンベンションセンターや宿泊施設、レストラン、サッカーミュージアムなども備え、その規模と充実ぶりは世界でも類を見ないほどです。
ここは、サッカーの日本代表や海外のチームのほか、サッカー以外のスポーツ団体の合宿や審判員・指導者・トレーナーなどの専門職を養成する研修施設としても使用されているだけでなく、地域の人々や企業・団体などの研修施設としても利用されています。
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