2004年「Off the Pitch」取材
(株) TOKAI 中遠支店
松田和之さん
マツダ・カズユキ
1979年4月14日生まれ、静岡県出身。観山中学校からサッカーの名門校、静岡学園に進み、卒業後国士舘大学に入学。在学中に保健体育の教員免許を取得。2002年にモンテディオ山形に加入。2004年1月に戦力外通告を受ける。その後、就職先を探し、今年7月、高い倍率を突破して中途採用でTOKAIに入社した。入社後3日間、LPガスの配送部署で、ガスボンベの取り扱い実習を受けてから、直売部の営業として仕事を開始。その後先輩社員と一緒に営業しながら仕事を覚え、8月半ばからは一人で活動するようになっている。
■私がこの道を選ぶまで
あくまでも地元に帰ることにこだわった
「モンテディオ山形から戦力外通告をうけて、移籍先を探し、最後に合同トライアウトに参加。でも、声がかからない。それで、真剣に就職することを意識しました」
松田さんは、セカンドキャリアを決めるにあたって、まず教師を考えたという。
「高校生の頃から先生になりたいと思っていて、国士舘大学へ行ったのも、サッカーをやりながら体育教員の免許が取れるからでした」
地元、静岡で先生をやりたいと思い、母校をはじめいくつかの学校をあたったが採用がなかったり条件が折り合わなかった。
「唯一見つかったところは特殊な学校で、先生から現状などを聞くうちに、教員経験がまったくない自分には難しいと思ったんです。それで一般企業への就職を決意しました」
教師からビジネスマンへ求職先は方向転換した松田さんだったが、地元へ帰ることにはこだわった。
「大学、プロと地元を離れていたので、静岡へ帰りたかった。それに、親の体調も思わしくないので、できる限りそばにいたかったんです」
そこで松田さんはCSCと一緒に静岡の会社を探し始めた。このとき紹介された会社は10社ほどあったという。その中で最初に面接を受けたのがTOKAIだった。
「地元ではよく知られている会社で、私も実家の最寄り駅前にあった関連会社のほうはよく目にしていました。でも、一般企業の就職試験がどんなものかわからなかったので、CSCの方と面接の練習をしたり、履歴書の書き方を工夫したりと、合格するよう準備しました。今は入社して1カ月。まだ、できることは限られていますが、早く仕事を覚えられるように頑張っているところです」
■どんな仕事?
一般のお宅を訪問してガスコンロなどを売る

一緒に働いている人たちは、気さくな人ばかり。「モンテディオ山形もそうでしたが、僕はいつも周囲の人に恵まれるんです。仕事に関しては右も左もわからない僕に、親切に教えてくれるので助かっています」
TOKAIはガス事業を中心に建築、設計や損害保険など、住宅にかかわるさまざまなビジネスを行っている静岡では名の通った企業です。僕は、ガスコンロやガス漏れ警報機の点検、販売やインターネットの加入者を募る営業職で、毎日、10軒ほどのお宅を訪問しています。
といっても、危険が伴うガスを扱うためには、高圧ガス第2種販売主任者や高圧ガス製造保安責任者など、さまざまな資格を取らないといけません。入社したばかりで、何の資格も持っていないので、できる仕事がかなり限られているんです。だから、当面の目標は早く資格を取って仕事の幅を広げることですね。そのためには勉強も欠かせません。
本当は初対面の人と会話するのが苦手なんです。でも、営業するには、今のままじゃいけない。サッカーとはまったく違う世界で戸惑うことも多いのですが、これを機会に自分を少しずつ変えていきたい、と思っています。
■ある1日のスケジュール
■上司はこう見る
会社の屋台骨を支える人材に成長してもらいたい
(TOKAI中遠支店 直売課 課長 杉山正樹さん)
ちょっとおとなしいところがありますが、指示したことを誠実にこなす姿勢が印象的でした。静岡県はサッカーが盛んですから、元Jリーガーということでお客様との会話の糸口をつくりやすい。この強みを生かして、将来は会社の屋台骨を支える一人に育ってほしいと思っています。