すべてやり切った、というのが率直な印象です。皆さんにそう言われますが、自分の中ではすべてがクリアになった。先日、横浜ダービー(横浜FC対横浜 F・マリノス、J1第2節)を見に行ったときは、「もう少しやりたかったな」と思ったのは事実ですが。でも、考えることがあり、選手としてではない、違う自分の道を早く歩みたかったのです。
すべての基本でした。Jリーグでどれだけ活躍できるか、レベルを上げられるか。その延長線上に、日本代表や海外(での挑戦)があります。今の自分があるのも、Jリーグのおかげです。すべてがJリーグからいろいろな方向に広がっています。
サッカーはチームワークが大切で、一人ではできないもの。みんなの力が集まって成り立つものだということを、あらためてJリーグから学びました。チームメートだけじゃなく、ファン・サポーター、関係者の方などいろいろな人々の助けがあって、選手はピッチ上で表現できるのです。
最初は、プレーに専念していればいいな、という感じでした。しかし、いいときは盛り上げてもらいますが、悪いときは批判もされるなど、いろいろなことを経験して初めて分かることです。それを知ったのは、Jリーグのような舞台でやらせてもらったからです。最初は生意気でしたから(笑)。
プロ選手生活の13年間で学んだものは、人生のすべてといってもいい。財産ですね。それを基にスタートラインに立った気持ちで、学んだことを伝えていきたいと思います。
Jリーグやクラブと、選手のパイプ役になるのがふさわしいのかな、と思います。選手たちとも交流を図り、早い段階で一人の大人として成長する手助けができれば、ピッチ上でいい結果も出せるのではないでしょうか。
確かに最初は複雑な気持ちでした。しかし、実際は何も変わりません。リーグ戦のポジションは異なりますが、目指すところは一緒です。クラブの規模、経営内容などさまざまですが、選手たちのサッカーに対する気持ち、学ぶ姿勢は変わりません。J2はレベルが低いという印象がありますが、差はほとんどありません。実際に横浜FCのようにチャンスをつかみ、J1でも立派に戦っている例もあります。
子供からお年寄りまでサッカー中心の国。日常会話も常に話題はサッカーです。ホームスタジアムに集い、一生懸命にクラブを応援する姿勢には歴史を感じました。いたるところに芝生のピッチがあり、年齢差も関係なくボールをけっている光景はすばらしいですよ。環境も違うので、日本がすぐにそうなるのは難しいでしょうが、いい方向には進んでいると思います。先日、7年ぶりにスペインを訪れましたが、クラブのスタッフ、メディア、サポーターの顔触れが変わらないんですね。7年前と変わらず、クラブとかかわっている。そういう熱心な人々を増やすことも大切だと感じました。
微力かもしれませんが、育ててもらったJリーグ、日本サッカー界に学んだものを還元していきたい。次の世代に伝えるのが仕事であり、恩返しだと思います。どうしたら地域密着に近づくか、考えていきたいですね。
大役で驚いています。その名にふさわしい活動をしなくてはいけないと思います。芝生のグラウンドの普及や、地域でさまざまなスポーツを行う環境づくりに役立てれば。最近は学校の横を通り過ぎるときに「こんなに校庭が狭いんだ」「ここに芝生があれば」と思うようになりました。日本は運動をするスペースが限られていますし、もっと芝生の上でスポーツをしたり、遊んだりする環境を増やしてあげたい。それによって、心も豊かになり、運動能力も伸びていく。まずは行動に移したい。Jリーグや地域の人々と協力しながら、活動を広げていきたいですね。メーンとなる未来のある子供たちに、メッセージを発することも大切です。
本を読んで芝生の種類を調べたり、芝生を管理する方の話も聞きました。ある小学校では子供たちが小さな容器で芝生の苗を育て、それをめくれた部分に植えるそうです。ただ芝生を敷くだけでなく、育てることの大切さを感じ、サッカー以外のことも勉強し、関心が生まれる。また、生きる、育てることの大切さを学べます。わたしやJリーグが目指す究極のところは、そういう部分なのかなと思います。
やはり子供たちと触れ合うことですね。引退したのも、子供たちと触れ合いたいという気持ちがあったからです。言葉で伝えるというのは、年齢が上がってもできますが、子供たちと一緒に体を動かして会話するということは、若いうちしかできない。自分の特徴を生かし、独自のスタイルをつくりながら、練習をしたり、触れ合ったり、話したいですね。
それが一番でした。サッカーへの興味を高めたり、さまざまなものを学んでもらったり、人間としての成長のサポートができたらいいと思います。彼らが大人になってもそれを忘れず、次の世代に伝えてくれることを信じています。このように考えていたときに、タイミングよくJリーグ百年構想メッセンジャーのお話をいただきました。ですから、さらに広く、積極的に活動したいと思っています。
現役選手が気軽に子供たちと交流ができるようになることが理想です。そのために仲間に声をかけて、彼らが積極的にアクションを起こしてくれるようになればうれしい。選手たちが「今日は小学校へ行って、子供たちと一緒にサッカーをしてきたよ」「町を歩いていたら子供たちがボールをけっていたので、一緒にやってきた」とか、最終的にはそのような感じになれば。非常に大まかですけど、そういうトライはしてみたいですね。多くのJリーガーが賛同してくれれば、さらに裾野が広がると思います。
コーチとしての資格も重要ですが、一緒にやる、伝えたいという気持ちも大切だと思います。誰がやってもいいんです。まずはJリーガーが地域で行動を起こしてくれれば。時間はかかるかもしれませんが、努力していきたいですね。
学校などで子供たちと触れ合い、体を使ってサッカーの楽しさを伝えたい。全国を飛び回り、全力で子供たちにぶつかっていきたい。子供の目線で、楽しみながら。自分も楽しまないと、子供には伝わりません。
とても元気で、素直だし、こちらから投げたものがストレートに返ってくるので、勉強させられることも多いです。自分もさらに成長し、子供の心も忘れずに活動していきたい。考えるよりも、素直にぶつかっていきたいと思います。そういう部分で通じ合えるものがあるかもしれません。仲間として受け入れられることを目指して。