プレビュー&レポート
2008年11月1日(土)
[ ヤマザキナビスコカップ:決勝戦 大分 vs 清水 試合結果 ]
大分がクラブ史上初のビッグタイトル。堅守で清水を完封
2008Jリーグヤマザキナビスコカップ決勝が11月1日(土)、
国立競技場で行われ、
大分が
清水を2−0と下して初優勝を飾った。大分は68分、FW高松のヘディングシュートで先制し、89分にはFWウェズレイが追加点。持ち前の堅守で12年ぶりの優勝を目指した清水に得点を許さず、1994年のクラブ創立以来、初のビッグタイトルを獲得した。
大分のブルー、清水のオレンジに塗り分けられたスタンドが、秋の日差しを浴びて鮮やかに映える中、決戦はキックオフ。試合は予想通り、球際の競り合いが激しい緊迫した展開となった。大分はMFのエジミウソン、金崎、高橋らが絡み、右サイドからチャンスメーク。対する清水もFW原が左右のサイドへ積極的に進出し、突破口をつくろうとするが、両チームともゴール前をしっかりと固めてはね返す展開が続いた。こうした状況にあって、大きなチャンスとなるのがリスタートのプレー。共に右CKから、大分はMFホベルトの至近距離からのシュートがゴールポストに阻まれ、清水のDF高木のシュートはわずかに左へ外れた。
均衡が破れたのは後半に入った68分、エジミウソンの縦パスを受けた金崎が右サイドでフリーとなり、狙いすましたセンタリングをファーサイドへ。「絶対に点を取ってやろうと思っていた」という183センチの長身FW高松が、高い打点のヘディングで合わせると、ボールはGK山本の手をかすめてゴールネットを揺らした。サイドからの効果的な攻撃ができなかった清水は、71分にMFマルコス パウロとDF市川を投入し、右サイドからチャンスをつくる。82分にはFW矢島を投入して攻撃の枚数を増やしたが、大分はDF森重を中心にゴール前に厚い壁を築いた。そして、試合終了直前の89分、本大会の
ニューヒーロー賞を受賞した金崎が再び右サイドからチャンスをつくり、ゴール正面でノーマークとなったウェズレイが大分の勝利をほぼ決定づけるシュートをけり込んだ。
2005年9月の監督就任から3年、チームを
J1で優勝争いができるチームに育てあげ、初のビッグタイトルをもたらしたシャムスカ監督は、クラブの歴史を振り返り、「言葉では言い表すことのできない深みがある」と、この快挙についてコメント。同時に「選手たちの能力、レベルを考えれば、タイトルを狙えるチームだった」と、選手たちへの揺るぎない信頼を改めて示した。また、大分は2002シーズンに
J2リーグ戦を制覇しているが、九州のチームとしては初のビッグタイトル。「日本全体のレベルアップにつながる」(シャムスカ監督)という意味でも価値ある優勝だった。一方、清水の長谷川監督は「サイド攻撃を狙っていたが、選手交代によって活性化できなかった」と、思い通りの展開に持ち込めなかったことを悔やんだ。また、MVP賞に輝いたのは、先制ゴールを決めた高松。「育ってきたクラブの歴史をつくることができ、そこにかかわることができてうれしい」と、2000シーズンから所属するクラブでの栄冠を喜んだ。