大会総括
南米王者に一矢を報いた大分。若手選手の貴重な経験が収穫
2008Jリーグヤマザキナビスコカップの覇者である
大分が、コパ・スダメリカーナ2008を制覇したSCインテルナシオナル(ブラジル)に1−2と敗れ、昨年の
G大阪と同様、スルガ銀行チャンピオンシップの優勝はならなかった。SCインテルナシオナルは、50分にFWアレサンドロが大分のディフェンスラインの背後に抜け出して先制。59分には、MFアンドレジーニョが追加点をマークした。大分はそのわずか1分後、19歳のルーキーMF東のゴールで1点差とした。その後、相手の2倍近い15本のシュートを放ったが、決定力を欠いた。
序盤は大分が積極的に仕掛け、優勢に試合を進めた。日本の反対側から40時間近くを要して来日したSCインテルナシオナルは、長旅の疲れもあってコンディションは良くなかった。だが、ブラジルのリオグランデドスル州選手権で38回の最多優勝、国内だけでなく南米、世界のビッグタイトルをことごとく手にしている名門チームには地力があった。フィジカル、テクニックといった個人の能力はもちろん、パスワーク、戦術理解力、そして規律においても高いレベルにあった。「フィニッシュの部分だけ、われわれの方が勝っていた」とSCインテルナシオナルのチテ監督は控えめに語ったが、すべての面で大分のパフォーマンスを上回っていた。
しかし、大分は一方的に押し込まれたわけではない。試合序盤の15分、2失点後からの30分は「チャンスを多くつくり、美しいプレーができたと思う。自分たちのサッカーをしようとチャレンジした。少ないタッチでボールを運び、アクションを起こした。スペクタクルな試合ができた」とポポヴィッチ監督。経験豊富な南米王者を相手に、互角以上の戦いを見せた。
チテ監督が印象に残った選手として名前を挙げた「テクニックがあり、創造性豊かなゲームメーカーの(MF)金崎。カバーリングに優れ、最後尾からゲームをコントロールしていた(DF)森重」の両選手は、南米王者を向こうに回して臆することなく躍動した。「最後の決定力の差が勝敗を分けた」と森重は話し、「自分のプレーが通じることも分かったし、課題も出た」と金崎は分析。若い選手が多い大分にとって、世界との差を肌で感じたことは大きな収穫となったようだ。