出場チーム紹介
クラブ創立50周年となった2007年を、コパ・スダメリカーナ優勝という快挙で祝った。アルゼンチンの首都ブエノスアイレスの郊外、アベジャネダ市のサランディ地区を本拠とするこのクラブは、地域の若者たちによって1957年1月11日に結成された。クラブ名はイングランドの強豪クラブ、アーセナルにあやかったものだ。
創設メンバーの一人で初代会長に就任したのが、現在はFIFA(国際サッカー連盟)副会長、アルゼンチンサッカー協会会長を務めるフリオ・ウンベルト・グロンドーナ。現在はフリオ・リカルド・グロンドーナ会長をはじめ、彼の子供たちがクラブ経営に携わっている。また、約1万8000人収容のホームスタジアムにも、初代会長の名が冠せられている。
長らく下部リーグを戦いの舞台としてきたが、2002年の昇格以来、1部リーグに在籍している。06-07年の前期、後期リーグでは共に5位と健闘し、クラブ史上初めてコパ・リベルタドーレスへの出場権を獲得し、現在はグループステージを戦っている。07年のコパ・スダメリカーナは、決勝でクラブ アメリカ(メキシコ)と対戦した。アウェイの第1戦に3-2の勝利を収め、ホームの第2戦は1-2と敗れて2試合合計スコアが4-4となったが、アウェイにおける得点数で上回りビッグタイトルを獲得。PK方式の末にリバープレート(アルゼンチン)を下した準決勝を含み、アウェイゲームに全て勝利を収めるという勝負強さを発揮した。
チームを率いるのは、ち密な戦術家として評価の高いグスタボ・アルファロ監督。前線では、アルゼンチン代表経験のある37歳のベテラン、ホセ・ルイス・カルデロン、FIFA U-20ワールドカップ カナダ2007の優勝メンバーでもある20歳のアレハンドロ・ゴメスがコンビを組む。守備の中心は、コロンビア人のホシマル・モスケラ、ボカ・ジュニアーズで来日したこともあるアニバル・マテジャン。GKマリオ・クエンカも好セーブでコパ・スダメリカーナ優勝に貢献した。
南米のクラブチャンピオンを決めるコパ・リベルタドーレスと並ぶ、同地域の重要なクラブカップ。UEFAチャンピオンズリーグに対するUEFAカップに例えられることも多いが、コパ・リベルタドーレスは年の前半、コパ・スダメリカーナは同後半と開催時期が重複せず、両大会に出場するチームもある点が欧州の場合と異なる。南米では1998年より、北部の国のクラブが参加するコパ・メルコノルテ、同じく南部のコパ・メルコスルという大会が開催されていたが、これらを統合する形で2002年に始まり、北中米カリブ海地域のチームも参加している。
これまでの優勝チームは、02年がサンロレンソ(アルゼンチン)、03年がシエンシアノ(ペルー)、04、05年がボカ・ジュニアーズ(アルゼンチン)、06年がパチューカ(メキシコ)、そして07年がアルセナルFCとなっている。シエンシアノ、アルセナルFCは、この大会の優勝によって一躍、国際的にも名を知られるようになった。また、パチューカは北中米カリブ海地域のチームとして、初めて南米の公式大会のタイトルを獲得した。
大会は、ホーム&アウェイの2回戦制によるノックアウト方式で行われている。07年は34チームが参加し、ファーストステージを経てセカンドステージに進む16チームが決定。ラウンド16、準々決勝、準決勝、決勝と進む。出場枠は国ごとに異なり、1カ国から2チームが基本となっているが、07年はブラジルから8チーム、アルゼンチンから6チームが参加している。優勝チームは、コパ・リベルタドーレスのチャンピオンと、南米のスーパーカップともいうべきレコパ・スダメリカーナを戦う。
アルセナルFCがチャンピオンに輝いた昨年の大会には、ブラジルのサンパウロFC、バスコ・ダ・ガマ、アルゼンチンのリバープレート、ボカ・ジュニアーズ、チリのコロコロなど、南米屈指の名門クラブが参加。強豪がひしめく中を勝ち抜き、見事に頂点へ到達したアルセナルFCの躍進は、南米サッカー界の奥深さを感じさせてくれるものだった。