設立の意義
ゲームの中にはサッカーの全ての要素が含まれています。
あらゆる年代のゲーム環境の整備は、選手育成にとって最も重要なものであり、過去には、南米やヨーロッパでストリートフットボールが盛んに行われ、その環境から優秀な選手が次々と輩出されてきました。
ストリートフットボールに存在したものは、さまざまな年齢のなかで個々が互いに競争する意識を強め、模倣や反復練習そして創造性を育くみました。子どもたちが遊ぶ空き地での毎日は、定期的に行われるリーグ戦そのものだったのです。
このようなサッカー文化を背景にした世界のサッカーは、年齢別、レベル別のグループで拮抗したゲームをスタンダードとして、年間を通してリーグ戦形式で実施してます。
一方、日本のサッカー界に目を向けて見ると、(表T)のように13、14歳を対象にした大会が無いため、公式試合に出場する機会がほとんど期待できないという、選手の成長する機会を妨げる環境になってしまっています。
Jリーグでは、この13、14歳年代の選手に対して定期的なゲームの環境を整備することで、タレントを埋もれさせないことと、次のカテゴリーへ送り出す選手のレベルアップを計るべく、2005年から各地域で試行を重ね検証してきた結果、Jリーグの公式試合として、Jリーグ U−13/U−14を開催することとなりました。
Jリーグは設立当初から自前で選手を育成しトップへ輩出していくことを目的として、クラブに対し下部組織の整備を義務づけてきました。その結果として、2005年頃から、トップへの選手輩出人数が高校サッカーからの人数を追い越しはじめ、現在ではその約半数を占めるようになってきました。2007年度のFIFA U-17ワールドカップ予選にエントリーしている選手はJリーグの下部組織の出身選手で占められており、将来の日本サッカーのレベル向上がJリーグの取り組みに大きく影響されることを指し示しています。
13、14歳年代のゲーム環境整備は、日本サッカー界が抱える選手育成の問題を解決するための、Jリーグが取り組む最も重要な事業展開なのです。
[ 通年のホーム&アウェイ方式によるリーグ戦を実施することによって期待される効果 ]
- 緊張感のある中で全ての選手が試合ができ、ジュニアユースに所属する全ての選手に成長の場をつくることができる。
- 試合の中で、個々の選手の課題をコーチが抽出したり、選手自身が課題に気づいたりすることで、それらを改善することができる。
- ホームとアウェイで同じチームとの対戦があるため、プレーの質を追求し、何度もチャレンジできる。
- グラウンドのコンディション、大きさ、移動の影響等のアウェイにおける様々な状況を経験することで逞しい選手の育成につながる。
- アウェイの地で、対戦チームのトップのスタジアムに行ったり、その地域の名所を訪れることで、子どもたちの社会性を育む機会を創出できる。
- 同年代の選手のレベルを知ることで、自分自身を知ることができる。
- リーグ戦の中で「審判員に敬意を払い試合をすること」を選手が覚える。判定を受け入れ,プレーできる選手が育つ。
「2009Jリーグ U−12フェスティバル」は、全ての子どもたちにゲームの機会を提供し、能力に応じた指導を受けられる環境構築を目指し、夏休み期間中の8月3日(月)から8月27日(木)まで開催します。開催場所は、昨年の6ヶ所から1ヶ所増え、全国7ヶ所(宮城県仙台市、茨城県鹿嶋市、群馬県利根郡みなかみ町、長野県木島平村、静岡県中伊豆町、岐阜県飛騨市、愛媛県松山市)での実施となりました。
本イベントでは、12歳以下の子どもたちに均等にゲームの機会を提供するため、8人制を中心とした補欠ゼロのゲーム方式で実施し、さらに社会性を育む企画として自然体験、地域文化体験等の総合学習体験や、相手を思いやる気持ちやフェアプレーの精神を養う場を設けます。